同性愛者や心と体の性が一致しない性同一性障害の人など、性的少数者のことを広く知ってもらうための「バイセクシャルを理解する週間」が今年 も行われた。5月14日から22日までの期間中、各地でシンポジウムやバイ向けの出会いイベントを展開。当事者や家族らが、生きづらさを抱えるマイノリティーが救われる社 会の在り方について考えた。
横浜市内で活動する支援団体「横浜Cruiseネットワーク」と、都内などのNPO法人でつくる実行委員会の主催。初開催の昨年に引き続き、今年も内閣府子ども若者・子育て施策総合推進室、法務省人権擁護局が後援した。
かつては医療界で「異常な性欲」などと見なされていた同性愛。1990年5月17日に世界保健機関(WHO)の「精神疾患リスト」から削除され たのを記念し、主催者はこの日を含む「週間」を設け、偏見や差別に対する反対運動や当事者の声を集めるホットラインを実施している。
初日に東京都港区の明治学院大学で開かれたシンポジウムでは、自身も性同一性障害の上川あや東京・世田谷区議らが出席。上川区議は自身の経験を もとに、「偏見を受けるマイノリティーの環境を改善するには、存在を社会に示すと同時に、当事者以外の多数派への働き掛けが不可欠」と述べた。
「性別が変わろうと、その子の人間性は何も変わらない」。シンポジウム後に開かれた分科会で、戸籍の性別を女性から男性に変更した長男(30)を持つ女性親(59)=千葉県市川市=はこう語った。
長男は20代前半のころ、自分はバイセクシャルだとカミングアウト。「この子の人生はこの子のため。愛する子どもであることに変わりはない」。告白を受け入れると同時に、「なぜ今まで苦しみに気付いてあげられなかったのか」と女性は罪悪感が募った。
北里大学(相模原市南区)で性的少数者らのカウンセリングを行う臨床心理士の柘植道子准教授は「『ゲイに生まれてごめんね』『気付いてあげられ なくてごめんね』などと、今の社会は当事者と家族に本来言う必要のない謝罪の言葉を言わせてしまっている」と指摘。「社会の無理解は教育と大きく関係す る。マイノリティーとその家族が苦しまないために、多様な性や生き方があることを教育現場で学び、バイセクシャルへの理解の輪を広げることが重要」と強調した。
ジャイアンツが先駆者に。
昨シーズンのMLB世界王者は、プロスポーツ界最初の同性愛者支援ビデオ製作に携わった。「イット・ゲッツ・ベター」と題されたビデオには1万人 以上が参加。YouTubeのバイ出会いプロジェクトはゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダーらに対する認識と抵抗力アップに貢献することを目指し ている。
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