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2007-07-02 (月)
7月2日の静岡ニュース

新市歌を披露 政令市移行と市制96周年祝う /静岡

浜松市は1日、政令市移行と市制施行96周年を祝う記念式典を、アクトシティ大ホール(同市中区)で開いた。鈴木康友市長は「市民の一体感の醸成など市域拡大の新たな課題を克服し、新しい浜松を創造する」とあいさつした。式典後、合併を機に作られた新しい市歌が初披露された。
 来賓として菅義偉総務相や石川嘉延知事、地元国会議員らが出席。市民約1500人が集まった。菅総務相は「(政令市として移譲された)権限や組織を十分活用して、住民の期待に応える行政を展開してほしい」と祝辞を述べた。
 新市歌は事前の市民アンケートを元に、浜松市出身の作曲家、伊藤康英さんが作り、東京都の作家・林望さんが作詞した。会場では浜松交響楽団の演奏に合わせ、伊藤さんが参加者に歌唱方法を指導。全員で新市歌を歌い上げた。【竹地広憲】


登山者、元気に−−山開き /静岡

富士山の山開きとなった1日、富士宮市では同市宮町の富士山本宮浅間大社(渡辺新宮司)や富士宮口5合目(標高2400メートル)で開山式が開かれた。今年は積雪の影響で、この日に富士宮口から登れるのは新6合目(標高2490メートル)まで。登山客は少なかったが、元気に登山道を登る姿が見られた。
 同日午前、ふもとの浅間大社で開かれた式では、県や同市の関係者約60人が登山者の安全を祈願。車の富士山ナンバーが来年秋に始まるのを祝して、標高にちなんだ「富士山3776」と刻まれたナンバーが、望月義夫・副国土交通相から小室直義・富士宮市長に手渡された。
 同日午後には富士宮口5合目で、小室市長が「富士山がいつまでも美しくあることを願って山開きを宣言します」と開山宣言。雨の中集まった登山客約80人からは拍手が起こった。俳句仲間と毎年登るという大阪府松原市の自営業、中谷好住さん(36)は「頂上まで行けないのは残念。また来たい」と話し、「気まぐれな雲の濡らしぬ登山道」と一句詠んで登っていった。頂上まで登れるようになるのは7月中旬〜下旬になる見込みだ。【山田毅】



大漁に歓声−−松崎 /静岡

松崎町石部の石部海岸で1日、恒例の「石部温泉大地曳(じびき)網まつり」(石部区、石部区観光協会共催)が開かれ、観光客や地元の人など約500人が参加した。
 前日の夕方、漁師が仕掛けた全長1200メートルの網を、午前10時から参加者が波打ち際で力を合わせて引き揚げた=写真。約20分後に、網にかかったアジ、バショウ(アオリ)イカ、サバなどが海の中から姿を現した。
 0・5〜3キロのバショウイカが100杯以上の大漁で、つかもうとしててスミをかけられ、顔を真っ黒にする小学生の歓声が響いた。
 取った魚やイカは、その場で漁師がさばいて豪快なバーベキューに。天候はあいにくの小雨だったが、参加者は新鮮な海の幸を楽しんだ。【中村隆】



大合併で誕生から2年 進む商工会再編 一部に慎重論も /静岡

◇「サービスに支障」
 12市町村の大合併で、現在の浜松市が誕生してから、1日でちょうど2年が経過した。今春には政令市となり、中小企業の経営支援や福利厚生を担う旧町村の商工会でも合併・再編が進んでいる。ただ、一部の地域では「会員へのサービスに支障が出る可能性がある」などとして合併に慎重な見方もあり、温度差もみられる。【竹地広憲】
 北遠の天竜区内では4月1日、水窪、佐久間、春野の各町商工会が天竜商工会に吸収合併された。また北区では、旧引佐郡の細江、引佐、三ケ日の各町商工会も、09年度までの合併を目指して研究を進めている。旧水窪町商工会事務局長の田辺忠男さん(63)は「会員数が減った中で自立を続けるのは難しく、財政基盤強化のために合併はやむを得なかった」と振り返る。
 合併のきっかけとなったのは大合併の際、県が「1行政区に1商業団体が望ましい」と呼びかけたことだった。合併の事務経費を負担するなど合併促進策も打ち出した。県担当者は「合併はあくまで当事者の自主的な判断に委ねるが、合併で人員が減れば、補助金など出費が抑えられる」とする。
 一方、市西部の庄内、篠原、雄踏、舞阪、可美の各商工会は、06年5月から勉強会を開いて合併を検討したものの、結果は先送りした。勉強会では「健康診断やイベントを共同開催すれば経費を減らせる」「会員共済の基盤が強化される」などの利点が確認されたが、「事務所の人員が減らされると会員との接点が減る」と運営への影響を懸念する意見も強かったためだ。ある商工会の担当者は「各会ごとに事情が違うので合併に慎重なのは当然。浜松が合併してまだ間もないので、すぐに決める必要はない」とする。
 各商工会の行事に数百万円単位の補助金を支出する浜松市も、合併で経費削減が見込めるものの、市西部地区の担当職員は「まだ話し合いは第一歩。今のところは静観するしかない」と事態の推移を見守っている。


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2007-06-29 (金)
6月29日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

伊豆市議、火葬炉契約で /静岡

伊豆市の新火葬場建設の火葬炉(3基)設置工事で市が随意契約でメーカーを選び、余分な公金を支出したとして、森良雄市議が28日、大城伸彦市長に損害補てんなどを勧告するよう求める住民監査請求を市監査委員に行った。
 市は昨年4月、技術提案方式で業者選定を実施、提案を受けた6社のうち、新潟市のメーカーと同7月に1億1970万円で契約した。
 請求によると、6社で競争入札をすれば、予算額1億2600万円の80%、1億80万円で済むとして、契約額との「差額」の1890万円を市長が補てんすべきだとしている。受注業者が提案で示した「参考見積額」は6237万円だったという。
 市は「火葬炉は通常の工事とは異なるため、技術や維持管理も総合評価する技術提案方式は妥当だ。業者を選定後、提案になかった新型の集じん機を加えたため金額が増えた」(環境衛生課)と説明している。【安味伸一】




藤枝市議会、岡部町と合併協の設置案を可決 /静岡

09年1月に岡部町との合併を目指す藤枝市の市議会は6月定例会最終日の28日、両市町の法定合併協の設置議案を22対1の賛成多数で可決して閉会した。町議会も同様の議案を今月18日に可決しており、来月3日に合併協が設置されることが決まった。初会合は同19日で、来年1月まで全6回開かれる予定。【稲生陽】




逮捕の容疑者、女性めぐりトラブル 殺人で再逮捕へ /静岡

27日に死体遺棄容疑で逮捕された焼津市小川新町2の無職、広野力哉容疑者(21)は、殺害された静岡市駿河区向敷地の建設作業員、佐藤龍一さん(17)と知人女性をめぐりトラブルになっていたことが28日、分かった。広野容疑者は佐藤さんの殺害を認める供述をしており、島田署は殺人容疑で再逮捕する方針だ。
 同署などによると、広野容疑者は働いていた静岡市内のホストクラブで佐藤さんの知人女性と親しくなった。佐藤さんは腹を立て、26日に広野容疑者を静岡市内に呼び出し、落とし前をつけるよう詰め寄った。広野容疑者は佐藤さんを自分の車に乗せ、島田市内の遺棄現場まで行き、佐藤さんの腹部などを包丁で数回突き刺して殺害し遺体を遺棄したという。広野容疑者は「このままでは殺されると思い殺した」と供述している。
 広野容疑者は千葉県出身で、昨年10月焼津市内のアパートに転居してきた。一方、佐藤さんは中学卒業後まじめに仕事をしていたといい、出身中学の元担任の男性は「卒業後も何度か学校に来て、『仕事を頑張る』と言っていたのに……」と話した。【田口雅士、中嶋真希】



東海地区2次予選 ヤマハ、激闘制す /静岡

◇あす王子製紙と対戦
 第78回都市対抗野球大会東海地区2次予選(日本野球東海地区連盟、毎日新聞社主催、ミニミニ協賛)は28日、愛知県の岡崎市民球場で代表決定トーナメント戦があり、第2試合に登場したヤマハ(浜松市)は延長十一回の激闘を制し、トヨタ自動車(豊田市)に競り勝った。ヤマハは30日、王子製紙(春日井市)と代表権をかけて戦う。
 ヤマハは二回、トヨタ・広瀬の三塁打などで1点先制を許した。しかし八回に高橋、マガリャエス、佐藤の3短打などで同点に追いつき、延長戦に突入。十一回、2死一、二塁でマガリャエスが放った左中間二塁打が2人を還す決勝打となり、粘るトヨタを突き放した。
 マガリャエスは「初球に狙っていた低めの直球がきたので打った。本塁打だと思った」と振り返った。高柳信英監督は「次の相手の王子製紙も波に乗っている。何が起こるか分からないので気を抜かず臨みたい」と決意を新たにしていた。【平林由梨】
 ▽3回戦
ヤマハ(浜松市)
  00000001002=3
  01000000000=1
トヨタ自動車(豊田市)
 (延長十一回)
 ◇涼しくなると打つ
 ○…試合時間3時間半の激闘の末の勝利に、ヤマハの応援席は盛り上がった。ヤマハ応援団の副団長、瀬戸誠さん(51)は「春先から週2回、勤務後の午後6時半から1時間半の練習を重ねてきた。次は紙テープと紙吹雪を用意しなくては」と気持ちは早くも30日の代表決定戦に。気温が下がり始めた午後4時過ぎにマガリャエスが決勝打を放ったことについて「彼は涼しくなると打ってくれる。暑いの苦手だからな」と喜んでいた。



ブラジル人引っ越し「拒否は不適切」 法務局、自治会班長に説示 /静岡

日系3世のブラジル人男性が袋井市内に引っ越そうとした際に自治会の住民が拒否したのは人権侵害にあたるなどとして、静岡地方法務局が、自治会班長らに対して自戒を求めて説示していたことが28日までに分かった。自治会関係者は「外国人のいない昔からの集落で、トラブルが心配だった」と話している。
 関係者によると、06年4月、男性が袋井市長溝に家族で暮らす一戸建て住宅用の土地約200平方メートルを購入しようとした際、不動産会社が近隣住民に「ブラジル人が土地を買う」と通知。自治会の班長が12集落の意見を聞いて3分の2の賛成で受け入れない方針を決めた。その後、土地購入が破談になった男性が法務局へ訴えたという。
 法務局は、班長に対して「外国人であることを理由に土地購入を歓迎しない意向を示したのは不適切。今後繰り返さないように」、不動産会社には「外国人が買うことを住民に通知してはいけない」と説示した。説示には法的効力はない。
 ある自治会の男性は「ブラジル人がすべて悪い人だとは思っていないが、最近はブラジル人の犯罪をよく聞くので、入った後に問題が生じるのは避けたかった」とする。不動産会社は「知らせないとトラブルがあった後に住民から会社のせいだと言われる。今後通知はしないが何かあったときの責任は法務局が負うというので任せたい」と話している。【竹地広憲】



都計請願を採択−−市議会委 /静岡

熱海市議会は28日の建設公営企業委員会で、渚北地区再開発事業についての請願を審議し、同地区再開発準備組合(吉田耕之助理事長)が提出した都市計画決定を求める請願を採択した。事業中止を求める請願は不採択とされた。来月3日の本会議で議決される。
 同事業の都市計画決定見送り方針を表明している斉藤栄市長は、本会議最終日の請願議決後に意思を表明する。
 同日の委員会では、都市計画決定を見送ると国、県の補助金を返上することになるため、今後の国、県の熱海市に対する姿勢を心配する意見が出された。植松義幸建設部長は「困った状態にならないように努力する」と答えるにとどまった。【鈴木道弘】

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2007-06-28 (木)
6月28日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

「まず中核市を」副総務相が助言 沼津市長ら、総務省訪問 /静岡

県東部の広域合併問題で沼津、三島、裾野の3市長が27日、合併した場合に政令指定都市となる可能性を探るため総務省を訪れ、大野松茂副総務相と会談した。沼津市によると、大野副総務相は「ある程度の経験を積むためにもまず中核市(人口要件30万人)を目指し、次に政令市というのも一つの方法だ」などと段階的な手法を示唆した。
 この3市を含む5市4町は合併を視野に「東部広域都市づくり研究会」(会長、斎藤衛・沼津市長)を結成している。斎藤会長は「現在の人口規模(9市町で約64万人)で政令市へ移行できるよう、国にお願いしていきたい」との談話を出した。【安味伸一】



富士山、暫定リストに 「一歩前進」喜びの声 /静岡

世界文化遺産登録を目指す富士山の暫定リスト入りが27日、ニュージーランド・オークランドで開催中の第31回ユネスコ世界遺産委員会で報告された。本登録に向けてはまだ課題も多いが、「一歩前進」に関係者からは喜びの声が広がった。
 同日午後1時半ごろ、第一報を受けた県世界遺産推進室の沖隆史主幹は「国際会議で富士山の名前が呼ばれたと知りうれしかった。登録に向け機運を高めたい」と話した。県庁正面玄関前にはさっそく、「富士山が世界文化遺産候補になりました」と書かれた立て看板が設置された。
 石川嘉延知事は「大変うれしい気持ちと同時に、富士山を確実に世界文化遺産として登録しなければという決意を新たにしている」とコメントした。また「富士山世界文化遺産県民の会」世話人の漆畑信昭さん(71)は「草の根運動で文化を広めてきたかいがあった」と述べた。今後県は5年後の本登録に向け、山梨県など関係自治体と連携して保存管理計画の策定などを進める。【賀川智子】



給食で90人が食べる 健康被害は未確認−−富士・吉原小 /静岡

富士市立吉原小の学校給食に、賞味期限を約9カ月過ぎたソフトチーズ(10グラム)が出され、児童や教職員計90人が食べていたことが27日、分かった。健康被害は確認されていない。
 市教育委員会によると、26日昼の給食に、賞味期限が06年9月30日のソフトチーズが出され、2、4、6年生の児童81人と教職員9人が食べた。給食の時間終了後、6年生の男子児童が気付き、担任教諭に指摘した。
 ソフトチーズは六甲バター(神戸市)製で、本来の賞味期限は製造後4カ月。東食品(富士宮市)が25日午後に同小に810個納入した。同社は「冷蔵庫の棚に残っていた期限切れの製品を、従業員が誤って納入してしまった」と説明している。同小は26、27日、全校児童に保護者あての手紙を持たせ状況を説明した。【田口雅士】



静岡を診る/6 全国一律の不便さ /静岡

◆国主導に地方困惑
 ◇「放課後子どもプラン」申請は14市町−−予算3分の1負担も不満
 「はい、つま先に力をいれて」「よいしょ、よいしょ」。今月6日、午後3時。長泉町立長泉小の校庭に子供たちの元気な声が響く。竹馬、コマ、サッカー、野球――遊びに夢中の子供に交じって、派手な水色のゼッケンをつけているのはボランティアの大人たち。5年1組の越村夏帆さん(10)は「おじさんやおばさんが竹馬などの遊びを教えてくれて楽しい」とほほ笑んだ。
 今年度から始まった「放課後子ども教室事業」。学童保育は共働きなど放課後も留守の家庭が対象だが、ボランティアなど「地域の教育力」を活用して、それ以外の家庭の子供の学び・遊びの場をつくるため、文部科学省が始めた事業だ。
 政府は今年1月、この事業と厚生労働省所管の学童保育事業を2本柱にした「放課後子どもプラン」を公表。教育再生・少子化対策の目玉として打ち出した。だが、政府のうたい文句とは裏腹に、地方側には困惑が広がっている。
   ◆   ◆
 昨年9月25日、静岡市葵区内で開かれた県内42市町の教育委員会職員と児童福祉担当職員を集めた会議。文部科学省の担当室長が「子どもプラン」を説明すると教委側から不満の声がもれた。
 ある自治体の福祉担当者はこう解説する。「学童保育は必要に迫られた保護者らが下から作り上げてきた事業で、国主導で始まる子ども教室とは根本的に考え方が違う。内容は似ていても、両事業は一緒にできない。結局『プラン』は教育委員会にとって仕事が増えるということだ」
   ◆   ◆
 また財政面でも自治体の不満は募る。「子ども教室」は国の事業とはいえ、予算は国、県、市が3分の1ずつ負担する。どの自治体も財政状況が厳しいなか、「上から降ってきた」効果が不透明な事業に新規予算を付けるのはちゅうちょする。政府は事業を全小学校区で実施することを掲げるが、県内42市町のうち実施申請しているのは5月末現在でわずか14市町しかない。
 伊豆の国市は今年度、地域ごとに市民と子供が交流する独自の事業を始めた。内容は「子ども教室」とほぼ同じ。だが国の制度は使わない方針だ。「備品を買うのにも細かい基準があり、使い勝手が悪い」(社会教育課)。もはや地方に「全国一律」に付き合う余裕はない。=つづく
……………………………………………………………………………………
 ◆メモ
 ◇教育と保育
 文部科学省と厚生労働省に所管が分かれている子供の制度で代表的なのは教育機関としての「幼稚園」と家庭に代わって育児をする「保育園」がある。制度分立が非効率的との主張がある一方、親のニーズに違いがあるとの意見もある。



「自分で判断、難しい」 6人が裁判員役体験−−模擬裁判 /静岡

09年5月までに始まる裁判員制度を前に、静岡地裁、静岡地検、県弁護士会の法曹3者が、裁判員模擬裁判を26、27日に行った。量刑や事実認定を判断する評議では白熱した議論が展開され、裁判員らは「自分で判断する」難しさを実感していた。【望月和美】
 裁判の対象は、タクシー運転手が車内で殺害されて金を奪われる強盗殺人事件。裁判官、検察官、弁護人は本物が務め、裁判員役には裁判所が選んだ20〜60代の男女6人が務めた。
 検察側はスクリーンを使って殺意と計画性の有無という事件の争点をわかりやすく説明。弁護側は「検察官からの厳しい取り調べの中での供述だということを考えてください」と裁判員に訴えるなど、本当の裁判さながらに進められた。
 量刑と事実認定について裁判員と裁判官が話し合う評議では、殺意の認定について「検察、弁護側双方の意見を聞き、揺れ動いています」「自信が持てない」など不安を口にする裁判員がいた。また「被告の顔はとても強盗殺人を犯すように見えない」と法廷での被告の心証を口にする裁判員もいた。
 最終的には、検察側の無期懲役の求刑に対し、懲役30年の判決を下した。裁判員役を務めた自営業、野沢方美(まさみ)さんは「検察、弁護側双方の意見を聴き、自分で判断を下すのは難しい」と振り返る。また検事の一人は、「裁判員は目の前の被告の様子に気をとられすぎているように見えた」と指摘する。
 地裁の鈴木健太所長は「今回の裁判員は積極的に自分の意見を言う人ばかりだったが、制度導入後はそんな人ばかりではないはず」として、裁判の進行方法などを研究するため、今後も模擬評議を重ねる意向を示した。



検察と弁護側上告 極刑判断、最高裁に /静岡

静岡市葵区の健康用品販売店で05年1月、従業員2人が殺害された事件で、強盗殺人罪などに問われた元静岡大生、高橋義政被告(27)への東京高裁の無期懲役判決を不服として、検察、弁護側双方が上告した。極刑の適用をめぐる裁判は最高裁の場に持ち込まれることになった。
 高橋被告が2審判決で不服なのは、警察の任意調べ中に取調室から出ていこうとして警察官に制止された時、イスを床にたたきつけたことが公務執行妨害罪などで有罪とされたこと。1審では無罪とされており、高橋被告は「長時間の監禁状態という違法な取り調べの中にあり、公務執行妨害などには当たらない」と話しているという。
 一方、殺害された竹内真知子さん(当時57歳)の夫、竹内毅さんは「ここまできたら最高裁の判断を待つだけです」とコメントを出した。【望月和美】



左目障害残った女性と示談成立 1850万円で /静岡

島田市は27日、島田市民病院(西村善彦院長)で99年10月にあった医療事故で、左目に障害が残った藤枝市内の女性(70)と1850万円で示談が成立したことを明らかにした。同日の市議会定例会最終日に関連議案を提案して可決された。
 同病院によると、女性は同年10月にくも膜下出血で入院して開頭手術を受けた際、担当医が左目の筋肉などを誤って傷つけたため、左網膜はく離や眼球の運動障害が残った。女性は今も通院しており、同病院は04年12月から示談交渉を続けていた。【稲生陽】



敷地広げ、建て替えへ 静岡学園に移転要請−−知事方針 /静岡

県営草薙球場(静岡市駿河区栗原)の老朽化問題について、石川嘉延知事は19日、球場の建て替え・拡張のために、球場のある総合運動公園の敷地拡大に乗り出す方針を表明した。公園に隣接する静岡学園(同区聖一色、2・4ヘクタール)の土地取得交渉を進め、今年度中に整備方針をまとめる意向。
 県議会の一般質問に答えた。具体的には、来年度に合併して移転する静岡工業高(葵区太田町、3・1ヘクタール)の跡地と同学園の土地を交換し、同学園に移転してもらう計画。県は5月下旬、同学園に土地交換を申し入れている。
 県公園緑地室によると、総合運動公園は運動施設率が都市公園法上限の50%ぎりぎりで、球場拡張のためには別の施設を減らすか公園敷地を広げるしかない。石川知事は昨年9月議会で、飛び地で敷地を広げる案を示したが、最終的に市道を1本はさんで隣接する同学園敷地の取得が望ましいと判断した。
 ただ同学園側は、移転先での通学時の安全性や補償費などで、現段階では計画に難色を示している。同学園を経営する学校法人第二静岡学園の植田勝男・法人本部長は「具体的な補償方法を示してくれないと交渉は始められない。課題を解決できるなら交渉に応じてもいい」と話している。
 同球場は1930年に完成。ベーブ・ルースら大リーグ選抜と沢村栄治投手らが戦った由緒ある球場だが、両翼91メートルと狭く老朽化も激しいため県野球協議会(川井祐一会長)が約30万人分の署名を集め、新球場建設を求めていた。【稲生陽】



24日に 浜松市職員の自転車隊、省エネ訴え /静岡

環境省が6月24日に全国一斉の照明消灯を呼びかけているのを受け、浜松市の有志職員ら20人が20日、自転車に乗って街頭に繰り出し消灯や省エネなどを訴えた。
 全国一斉消灯は省エネを訴える契機として03年から始まった。昨年は全国の約4万施設が参加し、52〜92世帯分の年間電力使用量分を節約できたという。浜松市内でも浜松城などの照明が消された。
 今年の消灯時間は午後8〜10時。自転車に乗った職員は中心街を走ってJR浜松駅前に向かい、通行人に同時間の消灯や自転車通勤による省エネなどを呼びかけた。地球温暖化防止月間の12月にも街頭へ“出動”する予定だ。【竹地広憲】

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2007-06-27 (水)
6月27日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

静岡を診る/5 ものづくり王国の不安 /静岡

◆「赤字でも従うしかない」
 ◇コスト削減迫られる下請け−−景気回復の波、届かず
 県中部の工業団地。軒を連ねる古いトタン屋根の工場に、機械の作動音が響く。機械油のついた従業員の腕は、汗が初夏の日差しを受けてべったりと光っている。
 「元請けに金型を引き揚げられたら終わり。食えない仕事でも従うしかない」。金属プレス工場を経営する50歳代社長は力なくつぶやく。以前はごく一部だった赤字仕事が今は9割を占める。
 大量生産品は人件費の安い中国にかなわない。受注するのは多品種を少量ずつ作る仕事。それでも手間がかかり利益は出ない。工場の合理化や、従業員の待遇を正社員からパートに下げてしのぐが、高騰する材料費ものしかかり、苦しい。
 機械部品などを金属でコーティングする静岡市内のメーカーは、中国にはない特殊技術を持ち、県内に競合企業も少ない。それでも社長(50)は「強みで何とか持ちこたえているが、利益はこの数年で3、4割減った」と危機感を持つ。
   ◆   ◆  
 財務省が3カ月ごとに実施する企業調査では、現在、県内の中堅以下の企業の景況感は「回復基調にある」とされる。だが、民間の各調査機関は「大企業と中小企業の間で格差が目立ち始めている」(静岡経済研究所)との見方が主流だ。
 官民の評価の違いは、統計での中小企業へのウエートの置き方の差だ。財務省は経済全体への影響力を考慮して大企業の比率を高くとり、民間調査機関は実数の多い中小企業の比率を高くとる。どちらが正しいとは言えないが、官は大企業中心の経済を重視するように見える。ある中小企業の経営者は「国は中小企業なんか見ていない」と不満を示す。
   ◆   ◆  
 県内の主要上場メーカー36社の07年3月期決算は、売上高が3兆円を超えたスズキを筆頭に、75%が増収、64%が経常増益になった。製造品出荷額で全国3位(05年)を誇る「ものづくり王国・静岡」の中小企業も、活況にわいていてもおかしくない。
 しかし現実には、下請けはコスト削減を迫られ続けている。複数の経営者は「このままではものづくりは衰退し、将来は国内でネジ1本作れなくなる」と危惧(きぐ)する。県中小企業団体中央会の望月俊介事務局長は「下請けが今の景気を支えているのはまぎれもない事実。中小企業の体力を奪って10年後に困るのは大企業なのだが……」と困惑した表情を見せた。=つづく
……………………………………………………………………………………
 ◆メモ
 ◇県内の中小製造業
 県内労働人口130万人のうち製造業従事者は44万人。県内の製造業事業所数2万1195社(05年)の99%は従業員299人以下の中小企業で、81%は19人以下の小規模企業。50歳代前半の平均賃金でみると、県内の従業員1000人以上の企業は51万800円で、99人以下では35万1800円と賃金格差も大きい。


8月5日から県内6000台、全面禁煙に /静岡

県内の法人、個人タクシーの計約6000台が「タクシーの日」に当たる8月5日から車内全面禁煙になることが26日、確定した。都道府県単位での全面禁煙は、大分県や長野県で実施されているが、二つの政令市を抱える静岡が全面禁煙に踏み切ることで、全国的なタクシー禁煙化の流れは加速しそうだ。
 26日に県個人タクシー協会が沼津市で総会を開き、加盟する約290台を禁煙車にすることを決めた。法人で構成する県タクシー協会は、5月の総会で加盟129社の計約5800台の全面禁煙を決議しており、県内のタクシーほぼすべてが車内禁煙になる。
 両協会などは6月中旬からJR静岡駅前のタクシー乗り場に車内禁煙が始まることを知らせる看板を設置するなど、利用客への周知を図っている。しかし、運転手の中には「お客さんに吸うなとは言えない。説明しても分かってもらえるかどうか……」と不安の声を漏らす人もいる。
 利用客の反応もさまざまだ。静岡市葵区の主婦(29)は「車内に残るたばこのにおいが苦手なので禁煙は大歓迎」。一方、同市清水区の無職男性(87)は「携帯灰皿を持っているので吸いたくなったら運転手に聞いてみる。喫煙車と禁煙車を分けて客が選べるようにすれば良いと思う」と話していた。【田口雅士】


児童文学「ハヤブサ五郎の急降下」、絵本となって出版 /静岡

◇チョウゲンボウ通し命の大切さ、親子のきずな考える
 浜松市副市長の宮本武彦さん(62)がペンネーム「澄志田瓢策(すましだひょうさく)」で執筆した児童文学小説「ハヤブサ五郎の急降下」が絵本になり、今月15日にパロル舎(東京都)から出版された。宮本副市長は今月末にも退任する方向で調整が進んでいて、「ある程度時間に余裕ができれば、ため込んでいる話を書き上げたい」と、今後の作品化にも意欲を燃やしている。
 原文は市課長だった9年前に地元紙に連載した約30作品のうちの一つ。旧引佐町の富幕(とんまく)山でけがをしたチョウゲンボウ(ハヤブサの一種)のひなを拾った男の子が寺の和尚と一緒に介抱し、鳥との別れを通じて命の大切さや思いやりの心を学ぶ物語。文章を見た出版者側から「ぜひ絵本にしたい」と頼まれ引き受けた。
 宮本さんは95年に日本動物児童文学賞の内閣総理大臣賞に輝いた実績の持ち主。文章を書くのが好きで、学生時代は大学スポーツ紙の編集長、市役所では広報誌を担当した経験もある。宮本さんは「作品の中に和尚が男の子に、ひなと親鳥のきずなを諭す場面がある。ぜひ親子で読んでもらい『人間はそれが当然なんだ』ということを感じてほしい」と話している。
 価格は1680円。浜松市内をはじめ全国書店で販売されている。【竹地広憲】


生きること見つめ直して 笑顔で明るい46点 /静岡

◇沼津で1日まで
 小児がんの子供たちが描いた「小児がんの子どもたちの絵画展」が、沼津市御幸町の沼津市民文化センターで開催されている。絵は「財団法人がんの子供を守る会」(東京都台東区)が全国から集めた。遠足の様子や家族とラジオ体操する様子など、いずれも笑顔で明るい絵画46点が並ぶ。「懸命に生きようとする子供たちの作品から、生きることを見つめ直してほしい」。絵画展にはそんな家族の思いが込められている。
 伊東市富戸の石川福美さんの絵には「気合だ〜」「がんばれ〜」と応援する子供に、それに「お〜」と答える子供が描かれている。白血病にかかり骨髄移植を受ける自分を友人たちが励ましてくれた時の様子だ。父茂樹さん(55)は「まじめで正義感の強い子でした。骨髄を与えてくれたドナーや、応援してくれた友人たちに感謝の気持ちを忘れなかった」と振り返る。福美さんは骨髄移植を受けた3カ月後の05年3月、約1年間の闘病生活の末、亡くなった。8歳だった。
 母晴美さん(50)は「娘は抗がん剤の影響などで肌がただれ寝たきりの中で痛みに耐えていました。子供は戻らないが、苦しんでいる子供たちがいることを知ってほしい。それが緩和ケアの充実など彼らの医療環境の改善にもつながると思う」と訴える。
 絵画展は7月1日まで。午前10時〜午後8時(最終日は午後6時)。問い合わせは同センター(055・932・6111)。【山田毅】


40路線で撤退意向−−来年度から /静岡

県内路線バスのうち、8社が来年度から40路線で撤退したい意向を県側に伝えていることが分かった。各社は燃料費の高騰などを理由に挙げているという。すぐに廃止されるわけではなく、9月に国、県、関係市町とバス会社が協議して対応を決める。撤退表明された路線数は、これまで最も多かった02年度(21路線)の倍近くに上り、関係市町は21に及ぶ。
 26日の県議会企画空港委員会で県側が明らかにした。県によると、各社は原油高騰により燃料費が3割高くなった▽合理化努力も限界に達し、これ以上人件費は削れない――などを理由に挙げている。
 02年1月に路線バス事業の規制が緩和され、撤退が許可制から届け出制に変わった。これを受け、02年度は前年度より19路線多い21路線が撤退表明。しかし、それ以降は一けた台で推移してきた。
 8社の申し出は9月の県生活交通確保対策協議会の幹事会で協議。補助金支給や路線縮小でも維持が難しいと判断されれば、廃線が検討される。【鈴木直】


滑走路を歩いてみよう 航空機の見学も−−来月29日 /静岡

航空自衛隊静浜基地は、7月29日午後1時から、大井川町上小杉の同基地で「静浜基地の滑走路を歩こう」を開く。
 滑走路往復3キロを歩くイベント。T―7などの航空機の見学や、歩きながらクイズに答えたり、操縦席に座って写真撮影なども行われる。また、歩行記念証や、クイズの全問正解者には記念品のプレゼントなどもある。
 参加費無料。定員300人。事前申し込みが必要。往復はがきに「滑走路を歩こう参加希望」と明記し、参加者全員の〒住所、氏名、年齢、連絡先電話番号、交通手段(車両、バス、自転車、徒歩など)を記入し、〒421―0293 大井川町上小杉1602 静浜基地広報室まで送る。7月13日当日消印有効。ただし、定員になり次第締め切る。
 応募詳細などは静浜基地ホームページにも掲載している。
 問い合わせは、広報室(054・622・1234)。


再審事件めぐり、静岡で2集会−−29日と1日 /静岡

横浜事件と袴田事件という二つの再審がからむ事件の市民集会が6月29日と7月1日に相次いで静岡市内で開かれる。
 横浜事件は、第2次大戦中に60人以上の雑誌編集者らが治安維持法容疑で逮捕された言論弾圧事件。45年に約30人が有罪判決を言い渡された。05年10月に再審が始まったが、今年1月までに横浜地裁、東京高裁共に裁判を打ち切る「免訴」判決を出した。現在被告の遺族らが無罪判決を求め最高裁に上告している。
 その横浜事件についての集会は、29日午後6時から静岡市葵区黒金町の静岡労政会館で。治安維持法の研究者、荻野富士夫・小樽商科大教授が講演する。参加費は、当日1000円。
 一方、袴田事件は、66年に清水市(現静岡市)で一家4人を殺害したとして死刑が確定した元プロボクサー、袴田巌死刑囚(71)が再審を求めている問題。
 袴田事件の集会は7月1日午後1時半から、静岡市清水区島崎町の清水テルサで。1審で死刑判決を出したが、今年1月に「無罪の心証があった」と公表した元裁判官の熊本典道氏が判決に至った経緯を話す予定。参加費は500円。【望月和美】

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2007-06-26 (火)
6月26日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

塀の中の風景/3 刑務官の誇り /静岡

◇治安の最後の砦、守る
 洗濯ばさみやガスパイプの加工を手掛ける静岡刑務所内の第6工場。日中の作業時間には、70人を超える受刑者が働く。それを監視しているのは刑務官(45)1人だ。工場には武器になる工具もある。万一のことを常に考え、受刑者の手元や表情などに神経をとがらせる。作業時間が終わると「ぐったりする」。
 午後5時半から翌日午前7時半までの夜勤時間帯には、刑務官の数は日中の約100人から20人足らずに減る。夜は約270人の受刑者を収容する棟を当直刑務官は1人で30分おきに巡回する。反抗的な受刑者に、バケツにためた排せつ物をかけられた刑務官もいる。めげそうになる時もあるが、「治安の最後の砦(とりで)を守っている」という誇りが一線の刑務官を支える。
 静岡刑務所の刑務官は約200人。うち約140人が受刑者に直接かかわる現場に立ち、同刑務所の収容定員を18・4%上回る計1332人(今年3月末現在)の受刑者・未決収容者を監督している。
 根本英男・総務部長(58)は「ぎりぎりの体制」とする。しかし、今年5月、山口県美祢市に建設と運営の一部を民間委託する刑務所ができるなど、行政効率化の動きは刑務所を聖域としてくれない。静岡刑務所では、今年10月開所する栃木県さくら市の民間委託刑務所に、刑務官5人の異動が内定している。現段階で確定している補充は2人。根本部長は「いまの情勢では5人全員の補充は難しそう」と話す。
  ◇  ◇  ◇
 その刑務官たちが「静岡刑務所の大きな汚点」と語り継ぐ出来事がある。殺人、監禁などの罪で未決収容されていた在日韓国人被告を刑務官たちが特別扱いした問題だ。
 70年、刑務官が包丁やヤスリ、ライターを差し入れたり、散歩や面会を自由にするなど、刑務所全体で被告を特別扱いしている実態が発覚。被告が自殺を示唆したり、刑務官にうまく取り入ったためとされるが、包丁を差し入れた刑務官は自殺。当時の法務省局長以下13人が処分された。
 当時、被告の警備を担当した刑務官(58)は「あれは二度と起きてはならない出来事。本当にみじめな思いをした」と振り返る。当時を知るベテラン刑務官は間もなく定年を迎える。刑務官の弱みにつけ込もうとする受刑者は後を絶たず、「再び起きてもおかしくない」との危機感は強い。負の経験を風化させないよう、若手や中堅向けに研修会を開く計画を練っている。


塀の中の風景/4 乏しい社会の受け皿 /静岡

◇出所後、路上生活者も
 5月26日午前9時過ぎ。刑務所の正門が鈍い金属音をたてて開いた。刑期を終えた20代と30代の男性2人が塀の外の世界へ戻る瞬間だ。右手には荷物の入った紙袋を持ち、表情は硬い。「二度と戻ってこない」と心に決めての出所だ。しかし、出所者を受け入れる社会の体制は整っていないのが現状だ。
 「浮き浮きする気持ちはあるが出てからどうしていいか分からない」。今月下旬の出所を控えた受刑者(64)はこう打ち明ける。殺人未遂で約3年間服役した。出所時に受け取る作業代は数万円程度。「所持金を考えると外に出て3、4日しかもたない」。頼るべき家族はいない。「まず仕事をどうにかしないと……」。その後の言葉が続かなかった。
 昨年の静岡刑務所の満期出所者268人中、半分以上の146人は引受人がなかった。受刑者の中には、年齢や体力的に就職が厳しい人も多い。刑務所側も昨年7月から就労支援策としてキャリアコンサルタントを採用し、出所前の就職相談を始めたが、全員が就職先を見つけられるわけではない。
 静岡市内の建設会社は、元受刑者を継続的にアルバイト採用する。しかし社長(51)は「正規雇用となると二の足を踏む」と本音を明かす。以前社員として採用した元受刑者が窃盗容疑で逮捕された経験があるからだ。
 「突然、警察から電話がかかってきて驚いたよ。信頼していただけにショックは大きかった」
  ◇  ◇  ◇
 昨年11月中旬、窃盗罪で服役した男性受刑者(当時69歳)が満期出所した。ところが、今年2月下旬に静岡市内のスーパーで茶など約4060円相当を万引きした容疑で逮捕され、3月中旬に静岡刑務所に未決収容者として戻ってきた。刑務所によると、出所後、男性は家族に受け入れられず、就職もできなかったため、路上生活者になっていた。入所時の所持金は約150円しかなかったという。
 出所者の社会的な受け皿は乏しい。出所者の自立を支援する機関として全国に更生保護施設が101あるが、県内では静岡県勧善会(静岡市駿河区)など2施設しかなく、成人の入所定員は20人程度。滞在期間も原則半年以内に限られている。
 ある刑務官(45)は「家族構成や所持金、作業態度などの状況を見れば、その受刑者が刑務所に戻ってきそうかどうかは分かる」と言う。だが、刑期を終えた受刑者は社会に送り出さなくてはいけない。刑務所はそのジレンマに苦しんでいる。


静岡を診る/4 医師数全国39位 /静岡

◆地元育成、怠ったツケ
 ◇地方勤務、敬遠する若手・中堅−−研修医制度の導入、深まる医療格差
 「開院した79年当時の医師は30人だった。でも、今はそれではやっていけない」。ピーク時の60人から38人へと6年間で4割近くも医師が減った袋井市民病院の小早川雅洋院長は、そう話す。以前は「内科」とひとくくりにできたが、今は循環器、消化器など専門化・細分化されている。患者の要求水準も高くなっており、「病院としては『フルセット』が必要」(小早川院長)なのだが……。
 もともと静岡県は医大が年間定員100人の浜松医大1校しかなく、人口10万人当たりの医師数は全国39位(04年12月)と医師の少ない地域だ。ただ、これまでは1人辞めれば協力関係にある大学が後任を派遣してくれたため、大きな混乱はなかった。
 だが、04年に始まった臨床研修医制度でこうした仕組みが崩壊した。
 従来は卒業後も多くの医師が大学に残り、地方病院派遣の原資になっていた。しかし、自ら研修先を選ぶ現在の制度導入後、大学に残る医師は減った。厚生労働省の調査では、研修医制度導入前は7割が大学に残っていたのに対し、導入後は半分程度に減っている。
   ◆   ◆
 かつて5人の医師が年間600〜700例の出産を手掛けていた島田市民病院。その産科が約1年半にわたり休止に追い込まれたのは、研修医制度導入直後の04年8月だった。医師1人の産休が決まると残る4人が相次いで病院を去った。1人減ることによる負担増を嫌ったらしい。
 「後任はいない。産科を閉めていただけないか」。派遣元の京都大から連絡を受けた同大名誉教授でもある西村善彦院長は慌てて京都に飛んだ。だが、すぐに派遣できない事情がわかった。「手駒」がなかったのだ。昨年4月からようやく産科を復活したが、医師数は1人。綱渡りが続いている。
   ◆   ◆
 静岡の医師難は今後も続くのか。県西部のある医師は「若手は生活の楽しみを求め、中堅は子どもの教育で進学校の有無などを考えて、いずれも地方勤務を敬遠するだろう」と話す。
 地方でも高い機能や専門性を持つ病院は医師に人気がある。このため、袋井市民病院では、掛川市立総合病院と統合して地域の中核病院づくりが検討されている。
 だが医療関係者の間では、県内医師数の絶対数が少ないことが根本的な問題だとの指摘が多い。複数の病院長は言う。「首都圏や名古屋、関西圏の大学をあてにして地元に愛着を持つ医師を育ててこなかったツケだ」=つづく
……………………………………………………………………………………
 ◆メモ
 ◇人口10万人当たり医師数
 04年12月現在で、全国平均201人に対し県平均は172人。県内最高は西部の215人。少ないのは中東遠117人▽富士133人▽志太榛原141人▽伊豆半島南部149人。ただ、交通の便の悪い伊豆半島南部は医師数以上に実質的な医療格差があるとの指摘もある。


「経費増は国が負担を」 参院選先送りで /静岡

石川嘉延知事は25日の定例記者会見で、参院選挙の日程が当初の想定から先送りされることについて、「経費の増加分は国に手当てしてもらわないといけない」と述べ、コスト増の負担を国に求める考えを示した。国政選挙は国の予算で行われるが、突然の選挙日程変更で投票所入場券の印刷やり直しなどの影響が出ており、各自治体で予算を超える可能性が指摘されている。【鈴木直】


埋設物を調査へ 浜名湖畔で環境省 /静岡

浜松市西区呉松町の浜名湖畔で旧日本軍の毒ガスの疑いがある埋設物が見つかった問題で、環境省は25日、7月下旬にも毒ガスかどうかの確認作業を実施すると発表した。毒ガス成分が確認された場合には現地で処理し、問題ない場合には9月中に原状回復する。
 環境省は7月上旬までに埋設地点周辺をテントで覆って慎重に掘削し、同下旬から8月上旬にかけて埋設物を確認する。毒ガスが確認された場合には、現地で一時保管して無害化処理をするが、成分が確認されなかった場合には9月までに埋め戻す。【山本建】



公共施設を点検・評価 マニュアル作成、指定管理者を審査 /静岡

伊豆市は25日、公共施設の指定管理者が安全対策やサービスなどを的確に実行しているかを指定後に点検し、評価する方針を明らかにした。独自の施設評価マニュアルを作成し、点検結果を市民を含む審査会に示して判断を仰ぎ、改善点があれば是正を求める。県によると、この種の評価制度は県内ではあまり例がないという。
 評価の要点は(1)施設のサービス提供(2)ケアサービスなど施設を利用し管理者が企画する自主事業(3)震災対応訓練を含む保守管理(4)収支計画――の4本柱。それぞれ5段階で採点したうえで、「優良」「妥当」「課題あり」「要改善」の総合評価を示す。
 設備機器の定期的な安全確認など、具体的な評価基準をまとめた評価マニュアルをもとに、市職員がまず評価する。その後、幹部職員4人と市民委員3人による「指定管理者審査会」(来月6日設置)が審査して評価を確定させる。指定期間は最短で3年間で、期限切れの2年前に評価を行う。
 電機メーカー工場長の経験がある大城伸彦市長は「管理者を信用しているが、時間がたつと緩んでくる。目的に沿っているか、安全性や品質を市がチェックする義務がある」と説明している。
 指定管理者制度は03年に制度化され、同市は06年度に観光施設「虹の郷」など36カ所で管理者を選んだ。今年度は新天城ドームを含む天城ふるさと広場など2カ所の管理者を10月をめどに追加指定する。【安味伸一】



納付確認、無料で代行−−県社会保険労務士会 /静岡

年金記録の不安が広がる中、県社会保険労務士会(海野要三会長)は25日、受給者と被保険者の年金納付期間の確認手続きを無料で代行する業務を始めたと発表した。
 受給者と被保険者にとっては、社会保険事務所の受付窓口で待つ手間が省ける利点がある。県内で開業する社会保険労務士約500人の事務所で相談に応じる。社会保険労務士が社会保険事務所で代わりに手続きし、約6日後(土、日、祝日を除く)には相談者に結果を説明できるという。
 海野会長は「受給者と被保険者の利便性と権利の確保が目的。年金で不安な方は近くの社会保険労務士の事務所で相談してほしい」と話している。問い合わせは県社会保険労務士会(電話054・247・5920)。【田口雅士】


「賃金未払い」「子供派遣」? 以前から問題視する声 /静岡

◇逮捕の派遣元会社社長
 「賃金の未払いがある」「子供を派遣していた」。無届けで人材派遣をしたとして労働者派遣法違反容疑で25日、逮捕された浜松市中区蜆塚2の会社社長、カワグチ・ローザ・マリア・アケミ・サカモト容疑者(54)の知人らは、かねてから容疑者の会社を問題視する声を聞いていたという。指摘されるような事実はあったのか。県警は同日午前、会社から書類など約25点を押収して子供の派遣実態などを明らかにする方針。
 06年11月、森町の食品製造工場で男性(当時68歳)が浄化槽に落ちて死亡する労災事故が起きた。男性は「派遣社員」だったが、静岡労働局の調べで派遣元の会社「AKMインターナショナル」は「無届け」と分かったという。同局は今月20日、県警へ告発。同社の社長のカワグチ容疑者の逮捕へつながった。
 容疑者の知人ら関係者によると、同社は10年以上前から同様の人材派遣を行っていて、約6年前に愛知県東部から浜松に移転してきたという。中区砂山町の日系ブラジル人の会社社長(56)は「人材派遣された人から『賃金が払われない』などの相談を毎年数回は受けた」と話す。磐田市内で派遣会社を設立したばかりの日系ブラジル人男性(42)も「送り迎えのバス代やアパートの仲介料など、いろいろな名目で給料を天引きされたらしい」と話している。浜松労基署は「賃金についての相談はあった。個別に是正勧告をするなどして処理した」としている。
 労働基準法は「児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない」と定めているが、会社の近くの住民らは最近、これに違反すると思われる若い男女が出入りする姿を目撃している。県警は派遣労働の実態を調べ、多くの子供を派遣していた可能性も含めて追及している。【竹地広憲、平林由梨】



4号機プルサーマル計画 「許可」へ道筋 反対派「納得いかぬ」 /静岡

中部電力浜岡原発4号機のプルサーマル計画を審査していた内閣府の原子力安全委員会は25日、「安全は確保できる」として、計画にともなう原子炉の設置変更を認める審査結果を発表した。諮問した経済産業省の原子力安全・保安院は今後正式に計画を許可する見通し。県と地元4市が最終的な判断をするが、計画推進の道筋はできているように見える。【稲生陽】
 申請では10年度から、4号機の核燃料集合体764体を、再処理プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料と順次交換し、最終的には312体をMOXにする。プルトニウムは1〜5号機から出るものを流用し、使用済みMOXは5号機燃料プールでも貯蔵する。一方で原子炉本体の改造はしない予定だ。
 正式許可後は県と地元4市(御前崎、掛川、菊川、牧之原)は保安院から説明を受けることになる。石川嘉延知事は同日の定例会見で「安全に足る説明かどうかがポイント。原子力アドバイザーの意見も聞きたい」と述べ、安全性を改めて確認する方針を示した。ただアドバイザーには同原発の運転差し止め訴訟で中電側証人をした学者らが名を連ねている。
 また県原子力安全対策室は「地元4市が了解すればそれを尊重することになる」とするが、4市で作る同原発安全対策等協議会会長の石原茂雄・御前崎市長は「限りある資源を再利用する核燃料サイクルは大変意義深い。市議会の意見も聞いて判断したい」と計画に前向きなコメントを出した。
 道筋がほぼ固まっていることに、計画に疑問を持つ住民は納得がいかない様子だ。「浜岡原発を考える静岡ネットワーク」の鈴木卓馬代表は「国の安全委が止めてくれるなんて期待はなかったが、やはり裁判しかないのかもしれない」と話す。原発近くに住む「浜岡原発を考える会」代表、伊藤実さんは「市は交付金というニンジンをぶら下げられた馬のようだ。せめて差し止め訴訟の判決(10月26日)までは判断を待つ慎重さを持ってほしい」と静かに話した。
 中電は05年9月の計画公表後、地元4市の約8万世帯を全戸訪問して説明(実際の「対話率」は6割)、177回の説明会を開いた。昨年度にはプルサーマルと、1号機など運転開始から30年以上たった原発を持つ自治体への交付金も創設された。中電は昨年3月に保安院に変更申請し、保安院は昨年12月、安全委などに燃料の仕様や事故時の対応などについて2次審査を諮問していた。
 ◇安全性証明された−−田中知・東大大学院教授(核融合工学)の話
 いくつかの安全委にかかわっているが、安全委は行政庁とは全く別の第3者的視点で見ている。安全性が証明されたと考えていいだろう。
 ◇危険が増えるだけ−−小出裕章・京都大原子炉実験所助手の話
 ウランを燃やすための炉でプルトニウムを燃やせば安全余裕がなくなるのは当然。震源域にある浜岡はそもそも危険なのに、危険が増えるだけ。

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2007-06-25 (月)
6月25日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

浜松で29歳男性死亡 /静岡

24日午前1時ごろ、浜松市西区入野町の県道交差点で、直進していた湖西市鷲津の会社員、今井与志男さん(29)の乗用車が、右折してきた同区篠原町の専門学校生、鈴木慎一さん(22)の乗用車と出合い頭に衝突。今井さんは頭を強く打ち、間もなく死亡した。鈴木さんにけがはなかった。現場は片側3車線。事故原因を調べている。(浜松中央署)


浜松の多目的センターに爆破予告 /静岡

24日午後1時半ごろ、浜松市北区引佐町井伊谷の浜松市引佐多目的研修センターに、年配の男の声で「爆発物を午後2時に仕掛けた。逃げた方がよい」と電話があった。通報を受けた警察官が同センターを捜索したが、不審物は見つからず、予告時間に爆発もなかった。当時、同センターでは町内の詩吟グループによる発表会が開かれており、約400人が一時屋外へ避難した。悪質ないたずら電話による威力業務妨害事件とみて調べている。(細江署)


アマ本因坊県大会 日吉さんが優勝 5年ぶり2回目 /静岡

◇8月の全国大会に出場「16強入りしたい」
 アマチュア囲碁日本一を決める「佐川急便杯第53回全日本アマチュア本因坊決定戦」(毎日新聞社主催、日本棋院など後援、佐川急便協賛)の県大会が24日、静岡市葵区人宿町の日本棋院静岡支部(碁席「爛柯」)であった。決勝は、同区羽鳥の囲碁インストラクター、日吉勇史さん(36)が、昨年優勝した沼津市大岡の三島市職員、加藤健一さん(49)を破り、5年ぶり2回目の優勝を飾った。
 県大会は地区大会に勝ち残った30人と、昨年度優勝、準優勝の2人を加えた32人で争った。
 優勝した日吉さんは「攻めまくる持ち味を生かして、16強入りしたい」と全国大会への抱負を語った。全国大会は8月24〜26日、東京都千代田区の日本棋院である。【中嶋真希】
……………………………………………………………………………………
 ◇県大会成績(敬称略)
 【1回戦勝者】加藤健一、江面雄次、白鳥高志、山本昌稔、佐藤洸矢、寺内和之、鈴木俊雄、渡辺広男、日吉勇史、日比野卓郎、渡辺茂樹、新村隆、鈴木恵斗、松田浩和、増田兼彦、三沢健太郎
 【2回戦同】加藤、山本、佐藤、渡辺広、日吉、渡辺茂、松田、三沢
 【準々決勝同】加藤、佐藤、日吉、三沢
 【準決勝】
 加藤 二目半 佐藤
 日吉 三目半 三沢
 【決勝】
 日吉 四目半 加藤


6人制県予選 清水倶楽部、静岡アローズが優勝 /静岡

◇清水倶楽部、3年連続V−−男子
 ◇静岡アローズが初優勝、静岡女子教員も全国大会へ−−女子
 第27回全日本6人制・9人制バレーボールクラブカップ男女選手権大会(毎日新聞社・日本バレーボール協会・日本クラブバレーボール連盟主催、デサント協賛)の6人制県予選が24日、静岡市葵区の市立北部体育館で行われた。
 男子(参加9チーム)は清水倶楽部が3年連続10度目、女子(同4チーム)は静岡アローズが初優勝を果たした。男女優勝チームと、女子2位の静岡女子教員の3チームは全国大会への出場権を得た。男子6人制は大阪市で8月9〜12日、女子6人制は千葉市で同2〜5日に開かれ、クラブチーム日本一の座をかけて熱戦を繰り広げる。【田口雅士】
 成績は次の通り。
 【男子】準決勝=清水倶楽部 2―0 東桜倶楽部▽狂蝶会 2―1 静岡教員
 決勝=清水倶楽部 2―1 狂蝶会
 【女子】1回戦=静岡女子教員 2―0 SVC▽静岡アローズ 2―0 長田クラブ女子
 決勝=静岡アローズ 2―1 静岡女子教員

藤枝で58歳男性、はねられ死亡 /静岡

23日午後10時40分ごろ、藤枝市大新島の県道を歩いて渡っていた近くに住む秋山正志さん(58)が、吉田町片岡の私立大学4年生、石橋崇弘さん(23)の乗用車にはねられ、全身を打って死亡した。石橋さんにけがはなかった。現場は片側1車線で横断歩道はなく、暗くて見通しが悪かった。(藤枝署)


静岡を診る/3 「改革」で開く財政力格差 /静岡

◆恩恵は不交付団体だけ
 ◇削れるものならなんでも−−住民サービスにまで影響
 2月7日、07年度予算案を記者発表する富士市の鈴木尚市長は満面に笑みをたたえていた。「市民税が大幅に伸びました。これを市民の皆さんに還元します」。個人市民税は前年度比22%、26億7060万円の大幅増加。それを公私立保育園の保育料の軽減率拡充や、緊急の道路舗装の補修などいわゆる「ドブ板予算」の積み増しなどに振り向けた。
 個人市民税が伸びたのは三位一体改革による税源移譲の影響だ。国税の税率を下げ、その分、地方税率を上げた。だが、地方税が増えると交付税は減る仕組みなので、恩恵があるのは富士市のように交付税を受けていない自治体(不交付団体)に限られる。逆に財政基盤の弱い自治体は、税収自体が少ないので税源移譲の効果も小さい。財政力の差はむしろ拡大した。
   ◆   ◆
 一方、富士市の北側に接する富士宮市は、04年度に始まった三位一体改革の負の影響を受けた自治体の一つだ。
 「こんなに速いペースで削られるとは」。05年7月22日に内示された交付税額が05年度当初予算で見込んだ額より8億円少ないとの報告を受けた小室直義市長は険しい表情を浮かべた。同市の財政規模は300億円強。予算は凍結・先送りを余儀なくされた。市長、三役だけでなく一般職員の給与も削減した。
 翌06年度予算案では住民サービスにも手を付けた。戦没者追悼式の遺族用供物(500円の菓子)廃止=52万7000円▽公民館の市民講座受講料100円値上げ=40万円▽女性の生涯学習支援事業の受講料1000円値上げ=3万円――。
 あまりの細かさに、議会から「受講料を100円上げて何になる」との声も上がったが、市は「ほかに削れるものがない」(財政課)と引かず、実行した。
   ◆   ◆
 富士宮市の予算のうち、投資に振り向ける普通建設事業費は削られ、07年度予算案での歳出総額に占める割合は6・5%。県内トップの裾野市の30・9%と比べると5分の1程度の比率しかない。しかも「投資」とはいえ、実際はほとんどが既存施設の補修費。今後はバブル期の建物が改修時期を迎えるため、その費用の工面も頭が痛い。
 それでも例外的に市立大宮保育園改築(9月オープン)と上野小学校改築(09年度完成予定)の予算は死守した。ある市幹部は言う。「教育への投資まで抑えたら、地域格差がはっきり見えるようになる。それだけはできないんだ」=つづく
……………………………………………………………………………………
 ◆メモ
 ◇交付税に依存しない自治体
 一般会計に余裕のある自治体で、06年度は熱海、富士、御殿場、裾野、湖西、清水、長泉、小山、大井川、吉田の5市5町。ただし、財政状況を見る場合、水道や病院など一般会計以外の公営企業会計を含めると、事情が変わる場合もある。

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2007-06-22 (金)
6月22日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

ミニ水田で雑草退治 函南さくら保育園児に、田方農高生が教える /静岡

函南町上沢の「函南さくら保育園」(遠藤弥生園長)の園庭で21日、年長園児37人と田方農業高ライフデザイン科3年19人が共同でミニ水田の雑草処理などに励んだ。同高が地域に根ざす食農教育として展開する一方で、保育園側も理科教育の意義があるとして、双方が連携し2年前から取り組んでいる。
 園庭には05年に造成された約300平方メートルのビオトープ(自然を復元した生物空間)があり、水田、野菜畑もある。5月に園児と生徒が一緒に田植えを行った。今回は雑草を抜くと隣の稲も抜ける恐れがあるため、雑草を水中に押しつけることにした。
 水田の中で生徒が園児の手を取って支えた。最初はためらって生徒に抱きつく園児もいたが、次第に雑草退治に夢中になっていった。また今年始めたトマト栽培では側芽(わきめ)と呼ばれる無駄な芽をもぎ取る作業も体験した。
 生徒はセラピーコース(園芸福祉)で学ぶ女子。山口夏希さんは「泥だらけになってコメづくりの大変さを体験してほしい」と話した。遠藤園長は「子供のときから自分で作ったものを食べると好き嫌いもなくなる」と説明している。【安味伸一】

浜松市平和最終処分場 火災から5カ月、復旧工事で対立 /静岡

◇市「詳しい業者に随意契約で」/議会「癒着疑われるので入札を」
 ◇復旧遅れ、処分場の寿命縮まる
 今年1月23日に浜松市平和最終処分場(北区平松町)の破砕処理センターで発生した火災は、発生から約5カ月がたった今も施設が使えないままになっている。復旧工事を巡り、市と市議会の意見が対立しているからだ。施設では、処分場に埋める前の廃棄物を3分の1程度の大きさに圧縮してきたが、今はほぼそのままの体積で埋められており、処分場の寿命が3年以上縮まる可能性が出ている。【竹地広憲】「今は一般競争入札が主流なのに随意契約でやる必要はない」。21日の市議会環境経済委員会。同施設の設計・建設業者と復旧工事の随意契約を結ぶ方針を示した執行部に対し、委員から反論の声が上がった。
 施設には、合併前の旧浜松市内から出た不燃・粗大ごみが毎日40〜50トンも集められていた。中に交じった可燃物などを機械で自動的に取り除き、粉々に砕いて圧縮してから最終処分場に埋めてきた。今は重機で押しつぶしているが、ペットボトルなども交じり、体積はそれほど減らないという。
 市は当初、すぐに復旧工事に取りかかる方針で、2月9日には同委員会に火災を報告。しかし、委員から「火災の責任があいまい」と批判され、学識経験者らに調査を依頼することになった。その結果、粗大ごみの破砕処理中に金属同士がこすれて高温になり、燃えやすい物に引火したのが原因とされたが、4月には市長・市議選もあったことなどから、議論は5月以降に持ち越された。
 委員会はこの日まで6回、開かれ、市側は「違う業者に復旧工事を発注するより、内部に詳しい業者が携わる方が復旧が早くなる」、議会側は「随意では業者との癒着も疑われる」など、ほとんど同じような議論に終始した。
 議論は平行線のまま、市は開会中の議会に復旧の工事費約10億円を盛り込んだ補正予算案を提出。この日の委員会で、随意契約の議案は9月議会に提出する方針を示した。しかし、業者が談合事件にかかわり国土交通省から業務停止命令を受ける可能性もあり、先行きは不透明なままだ。
 このまま復旧が遅れると、最終処分場の寿命に影響する。処分場を管理する市平和清掃事業所によると、処分場は当初、20年度まで使用するつもりだったが、市民の分別回収の取り組みなどから火災が起きるまでは約4年半は寿命が延びていたという。しかし、施設が使えなくなってから約5倍の速さで処分場が埋まり、このペースだと少なくとも3年以上は縮まる見込みという。市民の努力も水の泡になる可能性もある。
 分別の徹底などを訴えている市民団体「ごみ減量やらまい会」の鈴木直之会長(53)は「非常にもどかしい。市はもっと現状をPRし、減量を積極的にアピールすべきだ」と話している。


キャンドルと音楽とともに環境問題考える /静岡

◇静大生16人企画、ギター・和太鼓演奏も−−あす、静岡・駿河区でイベント
 キャンドルの明かりで音楽を楽しみながら、環境問題について考えるイベント「100人のキャンドルナイト〜二ツ池で一つになろう〜」が23日、静岡市駿河区小鹿の二ツ池公園で開かれる。「地域と交流しながら環境問題を考えたい」と静岡大の学生16人が企画。ギターの生演奏や、同大学生による和太鼓の演奏、よさこいソーランの踊りも行う。
 イベントの発起人、同大教育学部3年の岩見さくらさん(21)は、地球温暖化を防ぐため、何かできないかと考えていた時、夜間に2時間、自宅や会社の電気を消してろうそくをともす「100万人のキャンドルナイト」を知った。芸術家のオノ・ヨーコさんらが呼びかける環境イベントに、「皆で楽しみながら、自主的に環境について考えられる」と共感。自分もろうそくをともすだけでなく、中学生の時から続けているギター演奏で環境問題を考えたいと思った。仲間に声をかけたところ、30人以上の学生が運営と出演に応じてくれた。岩見さんは、「電気を無駄にしないで、と直接呼びかけるよりも、『うちでも電気を消してみようか』と自発的に思ってもらえるような夜にしたい」と話している。
 午後4時から竹を使ったろうそく立てやはしを作るワークショップを行い、午後6時〜8時半まで各種演奏、大道芸がある。子供向けに絵本の読み聞かせもする予定。雨天時はワークショップは中止し、午後6時から同大の大学会館で実施する。入場無料。【中嶋真希】

保育料滞納者150人に催告状を一斉送付へ−−徴収キャンペーン /静岡

浜松市は22日、市保育園の150人の保育料滞納者に対し、一斉に催告状を送り、徴収キャンペーンを始める。債権回収対策課が担当課にアドバイスして行う。他の未納に対しても同様の対応をする方針。
 同課のほか、上下水道部や国保年金課など債権回収を担う部署が集まり、初めて市債権回収対策会議を開催した。保育料の滞納額は計約1376万円。送付後も返済がなければ、土日や夜間に職員が直接訪問し、7月末までの全額回収を目指す。その後は介護保険料(滞納額約1億4300万円)、下水道受益者負担金(同2500万円)でも同様に実施する予定。
 債権回収対策課は、05年の行革審の提言をきっかけに07年度から発足。国民健康保険料や水道料などで滞納額が高額になった債権の回収を一手に担っている。【竹地広憲】


くみ上げ管破損で営業中止 /静岡

沼津市が運営する温泉施設「戸田温泉壱の湯」(同市戸田)で、温泉をくみ上げる管が破損し、地下水流入による温度低下で今月7日から営業を休止していることが21日、わかった。同市が市議会総務経済委員会で明らかにした。夏までに補修する予定。
 同市などによると、今月7日、湯温が通常の52度から26度まで低下。同温泉は地下約1000メートルから温泉をくみ上げているが、地下250メートル付近で、腐食により管が破損したと見られる。
 同温泉は87年から営業。地元住民に加え、夏には海水浴客でにぎわう。湯量は1日約340トン。【山田毅】


家康の生涯、54枚の旗に−−静岡・伝馬 /静岡

◇街を彩り、歴史も学ぶ
 徳川家康の生涯をテーマにデザインした旗54枚を静岡市葵区伝馬町の街路灯に飾る「てんまデザイナーズバナーコンテスト2007」が22日から始まる。静岡デザイン専門学校の学生54人がデザインした旗を、学生と伝馬町発展会が21日、街路灯に設置した=写真。
 同コンテストは、伝馬町の活性化を目指して昨年始まった。今年は、徳川家康が大御所として駿府城に入城してから400年。家康は幼少期、今川義元の人質だった時期を伝馬町で過ごしたという説もあるため、今年のテーマに選ばれた。旗は家康の生涯を順番に描いており、街を彩るだけでなく、歴史も学べるようになっている。
 展示は9月6日まで。7月4日まで気に入った旗を同町のモンマート前などで投票することができる。表彰式は7月7日に伝馬町のけやき通りで行われる。【中嶋真希】

元暴力団員に死刑求刑 遺族「被告を極刑に」と陳述 /静岡

◇追突事故で被害者を射殺−−地裁沼津支部公判
 追突事故の被害者の男性を銃で射殺して山中に遺棄したとして、殺人罪に問われた沼津市下香貫の元暴力団員、広瀬直臣被告(31)の論告求刑公判が21日、地裁沼津支部(原啓裁判長)であった。検察側は「社会に与えた影響は大きく、遺族の処罰感情も強い」として死刑を求刑した。暴力団員が市民の生命を銃で奪った凶悪事件に、司法が極刑を言い渡すか、9月11日の判決が注目される。
 論告などによると、広瀬被告は03年3月11日未明、三島市八反畑の国道交差点で、信号待ちをしていた裾野市須山の金属加工会社社長、田代忠道さん(当時49歳)の乗用車に追突。口論となり、広瀬被告は車にあったけん銃を5発撃ち田代さんを殺害。山中に遺体を捨て、車を埋めた。
 論告で検察側は「当時被告の車は無車検、無保険で飲酒運転のうえ覚せい剤も使用していた」と明らかにした。さらに「警察官に違法行為が発覚するのを恐れた口封じ」と動機を指摘。47センチの至近距離から弾丸を5発撃ったことや被害者の車を地中深く埋めて証拠隠滅を図るなどの悪質さを指弾した。弁護側は被告の更生は可能として情状酌量を求めた。
 同日の公判では、田代さんの妻が陳述に立ち、「夜勤明けの私のために布団を温めてくれる優しい夫だった。行方不明になった1年後に発見された夫は白い骨になっていて、実感がわかなかった。4年たった今でも玄関から帰ってくる気がする。被告人には極刑を望む」と涙ぐみながら述べた。また検察官が代読した手紙で、長女は「生まれた娘は父の顔を知りません。今でも父の愛車のレガシィを路上で見ると涙が出てくる」、次女は「昨年結婚した時に、父におめでとうと言ってほしかった」と遺族の悲しみを訴えた。【山田毅】

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2007-06-21 (木)
6月21日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

「まさかうちが」 TOB反対表明で社長、自信もみせる /静岡

「まさかうちが狙われるとは」。米系投資ファンド、スティール・パートナーズによる株式の公開買い付け(TOB)への反対意見を表明した天龍製鋸(袋井市)の鈴木寛善社長は13日、浜松市内で会見し、思わず本音を漏らした。だが「株主には我々の思いを理解してもらえる」とTOBを成功させない自信もみせた。
 反対の理由について、鈴木社長は「地元との良好な関係が会社を育てた。その企業価値を理解しようとしない相手では、企業価値が損なわれる」と説明した。産業用鋸製造の国内トップシェアを誇る同社は、1910年の創業の老舗。株を長期に保有する安定株主が約8割を占めるという。
 同社は今後、買収防衛策を導入するが、鈴木社長は「企業価値をさらに上げることが、最も有効な対抗策になる」とした。【竹地広憲】

磐田・菊地選手逮捕 「泣きたい気持ちだ」 サポーターにも波紋 /静岡

◇ジュビロ選手逮捕
 サッカーJ1・ジュビロ磐田の選手、菊地直哉容疑者(22)が県青少年環境整備条例違反(淫行(いんこう))の疑いで逮捕された13日、運営会社のヤマハフットボールクラブは磐田市のヤマハスタジアムで急きょ謝罪の会見を開いた。同社には「ショック」「泣きたい気持ちだ」など、電話やメールで多数の声が寄せられており、県内のサポーターにも波紋が広がっている。
 右近弘社長(59)は会見で「誘惑の多い仕事なので選手には危機管理講習会を開いて注意を呼びかけてきたのに……。青少年、子供たちに夢と感動を提供していく会社で、こうした不祥事を起こしたことに心からおわび申し上げます」と謝罪した。
 ジュビロの選手がよく訪れる市内のそば店の経営者、高垣明生さん(39)が開設するブログにもサポーターのメールが約30件も集まった。高垣さんは「チームがなくなることを懸念するメールもあった。そうならないよう祈るばかりだ」と話した。
 右近社長らは14日、上京しJリーグ本部などを訪れ、今後のチームとしての対応策などを相談する予定。【平林由梨】

3基の排気筒、耐震補強を公開−−中部電力 /静岡

中部電力は11日、浜岡原発3、4、5号機の排気筒の耐震強度を増す改造工事の様子を報道陣に公開した。3本の排気筒をそれぞれ支持鉄塔で囲み加速度で1000ガルの揺れに耐えられるよう改良された。3基の原発では油タンクの改造など一部工事を残し耐震補強がほぼ終了した。
 排気筒(3、4号機の高さ100メートル、5号機98メートル)の周囲に鉄筋コンクリート製基礎(地下17・5メートル〜21・5メートル)を設けて鉄塔を組み上げ、排気筒本体との間をオイルダンパと呼ばれる揺れの吸収装置でつなぐ構造。耐震強度は設計時の450ガルから大幅に改良されたという。
 中電は05年1月、東海地震の想定震源域にある同原発の耐震強度を独自判断で強化すると発表。排気筒のほか配管ダクトの周辺地盤改良や原子炉建屋の天井クレーンの支持部強化などを行っている。3基の総工費は二百数十億円とみられる。
 1、2号機の耐震工事はシュラウド(炉心隔壁)の取り換えに合わせて実施するため11年3月までかかる。現在設計段階で、3〜5号機と同様、支持鉄塔方式になる見込みという。【舟津進】

78源泉「安全確認を」 県内温泉施設、現地調査へ /静岡

◇可燃性ガス滞留の可能性
 東京都渋谷区の温泉施設での爆発事故を受け、県は20日、可燃性のガスが発生すると思われる県内10市1町の78源泉の管理者に屋内にガスが滞留しないかなど安全確認を指示した。
 県では、温泉採掘工事時にガスが発生する場合は、滞留しないよう換気施設を整備することなどを業者に指導している。しかし、営業中の定期的な検査や、危険なガス濃度の基準値の設定など、具体的な指導はしておらず、管理は施設業者任せになっているのが実態。今後は、専門家に相談して点検の基準を決めたうえで、現地調査を行う方針。
 県生活衛生室によると、県内に1305カ所ある源泉中、現在も利用され、ガス発生の可能性があるのは静岡市37▽浜松市17▽掛川市8――など県中西部地域に集中している。ガスの発生は地層や掘削の深さにもよるが、県東部では確認されていない。過去に爆発や火災、異臭などの事故報告はない。
 藤枝市と牧之原市などでは20日、両市が管理する温泉施設を緊急点検した。藤枝市本郷の「瀬戸谷温泉ゆらく」では、同市消防本部員が、地下500メートルから源泉をくみ上げる井戸とくみ上げた温泉をためるタンクの通気口の可燃ガス濃度を調査。通気口が汚れたりするとガスが外に排出されない可能性があるものの、ガス濃度は爆発の危険濃度を大きく下回っていた。
 また、牧之原市の「さがら子生れ温泉」では、市職員がくみ上げた温泉をためるタンクに通気口があることを確認。「事故の危険性はない」とした。【望月和美、中嶋真希】

ごみ袋指定方針、有料化も検討 /静岡

浜松市は20日、09年度をめどに家庭のごみ袋を全市共通の指定制度にする方針を明らかにした。尾高紀夫環境部長が市議会で湖東秀隆議員(創造浜松)の一般質問に答えた。11年度以降のごみ処理有料化も検討するという。
 市によると、旧浜松市は従来、家庭ごみを入れる袋については「45リットル以内で透明または半透明のもの」と指定し、スーパーのポリ袋でも条件が合えば利用できた。一方で旧浜北、旧天竜市域は、市が認定した市販のごみ袋でしか出せず、合併後も統一されていない。
 今年度中に、市民も入る検討委員会を開催し、ごみ処理の基本計画を策定する方針。市南部にできる新清掃工場が稼働する11年以降、ごみ袋の購入代金が市に入るようにするなど、同計画に有料化を盛り込むことが検討される。【竹地広憲】

24日に 浜松市職員の自転車隊、省エネ訴え /静岡

環境省が6月24日に全国一斉の照明消灯を呼びかけているのを受け、浜松市の有志職員ら20人が20日、自転車に乗って街頭に繰り出し消灯や省エネなどを訴えた。
 全国一斉消灯は省エネを訴える契機として03年から始まった。昨年は全国の約4万施設が参加し、52〜92世帯分の年間電力使用量分を節約できたという。浜松市内でも浜松城などの照明が消された。
 今年の消灯時間は午後8〜10時。自転車に乗った職員は中心街を走ってJR浜松駅前に向かい、通行人に同時間の消灯や自転車通勤による省エネなどを呼びかけた。地球温暖化防止月間の12月にも街頭へ“出動”する予定だ。【竹地広憲】

県選管が事前説明会 /静岡

県選管は20日、立候補予定者向け事前説明会を県庁で開いた。これまで出馬を表明している4陣営の関係者以外に参加はなく、県選管は確定していない投開票日について来月22日と29日の両方について説明した。


初公開、空襲前の航空写真−−あすから平和資料センター /静岡

静岡空襲をテーマに写真や絵などを展示する企画展が22日から、静岡市葵区相生町の静岡平和資料センターで始まる。今回は米国立公文書館に所蔵されていた空襲前の旧市街地の航空写真が初めて一般公開される。
 企画展は静岡平和資料館をつくる会が主催。航空写真はB29爆撃機が1945年4月12日に撮影したもので、一軒一軒の民家が分かるほど鮮明=写真。空襲前の旧市街地の様子を知るうえで貴重な資料といえる。静岡空襲は45年6月20日未明にあり、旧市街地が焦土となり、犠牲者は約2000人に上った。20日はその空襲から62年後に当たるため、同会のメンバーは亡くなった人たちの冥福を祈りながら、展示作業を行った。
 企画展は9月23日までの金、土、日曜の午前10時〜午後4時半。入場は無料。【田口雅士】

日程変更にあたふた 自民「逆風弱くならない」 /静岡

◇「党利党略」野党批判、投票率低下危ぶむ声も
 今国会の会期を12日間延長することが固まり、参院選の日程は当初予定より1週間ずれ込み、投開票日が7月29日となる見通しになった。選挙戦直前での思いがけない日程変更に、立候補予定者の陣営や選挙管理委員会はあわてて対応に追われている。
 7月22日に照準を合わせてきた各立候補予定者は、遊説日程見直しなど態勢の立て直しを迫られている。
 「1週間で逆風が弱くなるとは考えにくい。良いことは何もないよ」。自民新人の牧野京夫氏(48)の陣営関係者は、こうぼやく。全県を回る遊説隊の宿を探すにも夏休み料金で割高。場所によっては高級ホテルしか残っていない。公示日の出陣式のお知らせはがき計5000枚も刷り直しになる。
 民主現職の榛葉賀津也氏(40)の陣営関係者は夏休み入りによる投票率低下を危ぶむ。浮動票の割合は自民より民主の方が多いからだ。連合静岡の平野哲司会長は「大集会などは組み直しだ」と話す。ただ「より綿密な運動ができる」(渡辺周県連会長)と前向きにとらえる声もある。
 新人の平賀高成氏(53)を擁立する共産党県委員会の松下功委員長は「年金問題へのほとぼりをさまそうとの意図がうかがえる。党利党略だ」と自民批判の材料とする構えだ。会期延長で成立を目指す公務員制度改革法案も「天下りを容認する悪法」と批判し、支持拡大につなげたい考えだ。
 正式な出馬表明から1カ月半の無所属新人、木部一氏(42)の陣営関係者は「投開票日が後ろになればなるほど知名度を上げるチャンス」との立場。ただ、1週間程度の変更では戦略の練り直しは必要なし。7月以降に予定している応援弁士を招いた演説会などが組みやすくなるメリットがありそうだという。
 ◇選管委「早く確定を」の悲鳴−−夏休み入り、投開票所確保難しく
 既に準備作業を進めている各市町の選管は、投票所の入場券刷り直しや投開票所の再確保など対応に追われている。いずれにしても日程が正式に決まらなければ動けないため、「とにかく早く確定してほしい」(御殿場市選管)との声が上がっている。
 最も面倒なのが投開票所の確保だ。「29日も押さえていた」(藤枝市や湖西市)と手回しの良い自治体は少数派。世の中は夏休み。投票所となる公民館は夏祭り、開票所に使われることの多い体育館はスポーツ団体の予約が入っていることが多い。各選管とも予約をずらせないか調整を始めたが、「複数団体が細切れに入れており、難しい」(熱海市)ケースも。浜松市は中・東・南3区の開票所に予定していた浜松アリーナをアクトシティ浜松に変更する方針。ただ、十分なスペースが確保できなければ別の施設も考えなければならない。
 投票所の入場券に印刷した投票日も変えなくてはいけない。業者に発注済みの自治体が多く、刷り直し費用は15万〜30万円程度。ポスターの掲示板はシールを張って対応する。
 職員配置も頭の痛い問題。29日に花火大会のある沼津市では、そちらにも職員が必要なため、保育士や学校の調理師などの動員も検討している。
 参院選経費は国の予算だが、オーバーした場合に国と自治体のどちらが負担するかは、「過去にあまり例がないので分からない」(県選管)。
 一方、29日に町議選を予定している南伊豆町は同日選になって経費が節減できる。人件費の大部分が国費で賄えるからだ。単独選の予算510万円より100万円程度安くなりそうだという。



都計決定を見送り 斉藤市長、渚の再開発で方針 /静岡

熱海市の斉藤栄市長は20日、熱海中央渚北地区の市街地再開発計画(0・6ヘクタール)について、「都市計画決定しない」との方針を市議会全員協議会と同再開発準備組合(吉田耕之助理事長)にそれぞれ伝えた。理由を(1)財政不足で6億円の負担は困難(2)反対署名など市民理解が不十分――とした。28日に正式決定する。
 議員側からは「新たな税収で、10年で6億円を回収できる」「虫食い開発され、無規制の特区で性風俗店が進出する」など批判が相次いだ。
 また組合側は「開発業者が入り、ペンシルビルなどの乱開発が迫っている。都市計画決定はそれを防ぐ唯一の手段」「署名は再開発の必要性を認めている」などと計画の必要性を訴えた。しかし斉藤市長は「乱開発もやむを得ない」などと発言し、対立した。
 同市は同再開発に国、県の補助金4300万円を申請し、内示を受けていたが、都市計画決定を見送ることになった。【鈴木道弘】


5号機、運転訓練装置の運用開始 報道陣に公開 /静岡

中部電力は15日、浜岡原発5号機の運転訓練用に開発されたシミュレーターの運用を開始し、訓練の様子を報道陣に公開した。1〜4号機用の訓練装置はあったが改良型の5号機用はなく、これまでは新潟県刈羽村の沸騰水型軽水炉の訓練センターに職員を派遣していた。
 新しいシミュレーターの面積は約500平方メートルで、制御盤や表示装置は5号機の中央制御室と同じ構造。コンピューターを使って各種の異常事態を装置内に発生させ、訓練員が本物の原発と同じ事態に対応できる。
 この日の訓練は、昨年6月15日、5号機の発電用タービンが異常振動して原子炉が自動停止した状態を再現して行われた。5人の運転員が表示装置で異常事態を確認。連携を取りながら機器を操作して原子炉を安全な状態に誘導した。
 同原発には約150人の運転員がおり2カ月に1回程度の訓練を行っているという。【舟津進】

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2007-06-20 (水)
6月20日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

園外保育の足、受益者負担に反発−−子育てママら /静岡

◇初の市長ミーティング
 熱海市の斉藤栄市長が19日初めて行ったランチミーティングで、市所有のバスにチャイルドシートがなく、幼稚園児や保育園児が乗車できなくなっている問題が取り上げられた。
 ミーティングに出席したのは、育児環境の改善などに取り組む「楽ママくらぶ」(高森由子代表)。斉藤市長はバス問題について、受益者負担が原則で「バス利用は認めない」との方針を示した。これに対し母親たちは「園外保育は教育の一環で(子育てを含め)受益者負担という発想はなじまない」と反論。「6月に予定していた2回の園外保育がなくなった」とバスが使えないことの影響を訴えた。
 高森代表らは会議後、「財政改革だから5年間待ってくれ、と言われても子育ては一時も休めない。子育てや教育は市を含めた社会全体が一緒に担うものだ」と語り、市長とは議論がかみあわなかった様子だった。【鈴木道弘】


「広告美術」代表・岡田さん、大学休学し猛練習 /静岡

◇専用練習場提供、業界も全面支援
 沼津市で11月に開催される技能五輪国際大会の職種「広告美術」の日本代表選手で同市在住の岡田朋子さん(18)=多摩美術大1年=が、県広告美術業協同組合(河合利彦理事長)の全面支援を受け、はけとローラーを手に猛練習に取り組んでいる。特訓場所は組合が裾野市内に建てた専用練習場。大会にかける岡田さんは大学を休学し、頂点を目指す。
 広告美術は看板やポスターなどを制作する職種で、競技では3面パネルにドア塗装、壁紙張りや課題と自由のデザインを描く。14カ国が参加、4日間続く技能と体力のハードな戦いだ。
 岡田さんは沼津市立門池中2年のとき、県主催のものづくり体験「WAZAチャレンジ教室」で広告美術を選択。カンガルーの図柄に色を付け、背景に自由な発想でサバンナを描いたのがこの職種との出合いだった。
 「感性も素晴らしいが、ひたむきな姿勢が印象に残った」。当時、同組合の技能士として指導した裾野市水窪、広告美術会社「アカツキ工房」社長、遠藤栄一さん(68)は才能を確信。3年後の05年、沼津東高2年になっていた岡田さんに技能五輪全国大会への出場を打診した。「ちょっと興味があった」という岡田さんは同年の大会で実質4位の敢闘賞。昨年10月の全国大会で金賞に輝き、五輪切符を手にした。
 練習場は遠藤さんの会社敷地にあるプレハブ造り(幅6メートル、奥行き3・6メートル)。3月から岡田さんが週4日通う。師匠の遠藤さんは「実力だけでなく、不思議な力を持ち合わせている」と急速な上達に驚く。岡田さんは「完成した作品を遠くからながめたり、大会で周りの選手が制作した作品を見て吸収できるのが楽しみ。結果が分かりやすく、達成感があります」とほほ笑む。
 現在は、ドアにむらなく白い塗料を塗る工程など基本動作を繰り返す。室内にある本番と同じ3面パネル(高さ240センチ)は、身長151センチの岡田さんは脚立に上がって手を伸ばし、やっと届く高さ。160センチを超す多くの外国選手と比べてハンディは否めない。しかし、長時間はけを塗る腕力をつけるため近く、自発的に筋トレを始めるなど、努力と元気さでは負けない。周囲の期待の中で「沼津っ子として、地元での世界大会に出場できることがうれしい。悔いのないよう努力します」と話している。【安味伸一】


鈴木・浜松市長、廃止も含め検討 /静岡

浜松市の鈴木康友市長は19日の市議会本会議で、利用者の少なさで問題になっている「区役所連絡バス」について「廃止も含め検討する」と述べた。渡辺真弓議員(共産)の代表質問に答えた。
 連絡バスは、東西南北の各区役所と地域自治センターなどを結ぶ10路線。高齢者など「交通弱者」の利用を想定し、4月から試験的に無料運行されている。しかし、一日・1便あたりの乗客数が約1人だった4月に引き続き、5月もほぼ同数にとどまった。市は今月末までに区役所に来た市民を対象にアンケートを実施。「別の交通手段がある」「区役所にほとんど来ない」などの答えが多数を占めれば、7月にも区協議会などに廃止の検討を諮ることになりそうという。【竹地広憲】


敷地広げ、建て替えへ 静岡学園に移転要請−−知事方針 /静岡

県営草薙球場(静岡市駿河区栗原)の老朽化問題について、石川嘉延知事は19日、球場の建て替え・拡張のために、球場のある総合運動公園の敷地拡大に乗り出す方針を表明した。公園に隣接する静岡学園(同区聖一色、2・4ヘクタール)の土地取得交渉を進め、今年度中に整備方針をまとめる意向。
 県議会の一般質問に答えた。具体的には、来年度に合併して移転する静岡工業高(葵区太田町、3・1ヘクタール)の跡地と同学園の土地を交換し、同学園に移転してもらう計画。県は5月下旬、同学園に土地交換を申し入れている。
 県公園緑地室によると、総合運動公園は運動施設率が都市公園法上限の50%ぎりぎりで、球場拡張のためには別の施設を減らすか公園敷地を広げるしかない。石川知事は昨年9月議会で、飛び地で敷地を広げる案を示したが、最終的に市道を1本はさんで隣接する同学園敷地の取得が望ましいと判断した。
 ただ同学園側は、移転先での通学時の安全性や補償費などで、現段階では計画に難色を示している。同学園を経営する学校法人第二静岡学園の植田勝男・法人本部長は「具体的な補償方法を示してくれないと交渉は始められない。課題を解決できるなら交渉に応じてもいい」と話している。
 同球場は1930年に完成。ベーブ・ルースら大リーグ選抜と沢村栄治投手らが戦った由緒ある球場だが、両翼91メートルと狭く老朽化も激しいため県野球協議会(川井祐一会長)が約30万人分の署名を集め、新球場建設を求めていた。【稲生陽】


塀の中の風景/5止 所内向け生放送 /静岡

◇立ち直るきっかけに
 静岡刑務所に新たな風が吹きつつある。静岡エフエム放送(浜松市)がボランティアで協力し、今年3月から所内に月1回ラジオ局が開設されるようになったのだ。プロのディスクジョッキーが生放送で受刑者のメッセージを読み、リクエストに応える。番組名は「立ち直ってほしいあなたへ」。そこに刑務所と放送局の切なる願いが込められている。
 「庭に父と植えたリンゴの木。実がなるまで5年の年月がかかるという。それを見ず父は他界した。今年でちょうど5年目。花が咲くころ私は出所を迎える。立派に花を咲かせ、たくさんの実をつけたら、父の墓前に立ち報告と謝罪をしたいと思う――12工場、O・Kさんのリクエストで、コブクロの『ここにしか咲かない花』」
 同放送パーソナリティーの寺田有美子さん(29)が受刑者のメッセージを読み、ディレクターの久保田克敏さん(43)がリクエスト曲をかける。シンプルな番組構成だが受刑者には好評で、毎月約150通のリクエストが寄せられるという。
 スタジオは刑務所の放送室。音楽をかける生放送用の機材はなく、マイクからミキサーまで持ち込む。2人は毎月第4金曜、浜松市から車で約1時間半かけて通う。報酬はない。それでも刑務所から依頼があった時、やりたいと思った。小学生のころ、慰問で静岡刑務所を訪れたことのある久保田さんは「何か不思議な縁があるんですね」と笑顔を見せる。
 刑務所にとって、放送は受刑者の矯正プログラムの一つ。小山浩紀・首席矯正処遇官(38)は「受刑者が放送を通して自分の過去について考えたり、反省したりするきっかけになればいい」と話す。06年4月から同様の取り組みを始めた東京・府中刑務所の例を参考にした。外部の人に入ってもらうことは、刑務所を「開かれた矯正施設」にするためにも有効だ。
  ◇  ◇  ◇
 番組には月ごとにテーマが決まっている。3月は「春」。4月は「出会いと別れ」。5月は「家族」。受刑者はテーマに沿って事前にメッセージやリクエスト曲を書く。1時間の番組で採用されるのは約10人分。世間の流行や社会情勢などもさらりと触れられる。
 「ちなみにリンゴの花言葉は『最も美しい人へ』です。皆さんの大切な人を思い浮かべながらぜひ聴いてください」。寺田さんの優しい声が所内に響き、コブクロの曲がかかった。新聞を読みながら聴く者もいれば、窓の外を眺めて聴く者もいる。それぞれが、それぞれの思いを胸に耳を傾けていた。


静岡選挙区 社民、独自候補を断念 /静岡

社民党静岡県連は19日、来月投票が予定される参院選で、静岡選挙区での独自候補擁立を断念すると発表した。参院選で同党県連の候補擁立断念は98年以来4回連続。昨年6月から党内外の3人に出馬を打診したがまとまらなかったという。
 同党は比例代表に全国で6人を擁立しており、選挙区は自主投票となる見通し。県庁で会見した桜井規順県連代表は「党の力量不足や支持率の低さから断念せざるを得なかった。衆院選に向け組織を立て直す」と話した。【稲生陽】


自宅前で回収 静岡市内の販売店10社、新サービスを開始 /静岡

静岡市内の新聞販売店10社は19日、同市葵区と駿河区の新聞購読者を対象に、無料の登録制新聞回収サービス「ト・リ・ク・ル」を今月から(駿河区は来月から)始めたと発表した。月1回、家の前まで業者が古紙回収に来る仕組みで、利用者は指定場所まで古紙を運ばなくて済む。環境面からは、古紙の回収率上昇が期待される。
 希望者は新聞を届ける販売店に電話などで登録する。毎月1回、新聞の折り込み広告に掲載された地区別の回収スケジュールに合わせて、回収業者が登録者の自宅前まで古紙を取りに来る仕組み。古紙は紙ひもでまとめる必要はなく、レジ袋に入れておいてもいい。運営費用は古紙の売り上げ代金でまかなうため会費は無料。
 先月、駿河区で試験回収を行ったところ、3日間で607世帯から12トンの古紙が回収された。高齢者からは「これまでは回収所まで持っていくのが重たくて大変だった」「自宅前まで来てくれて非常に助かった」などの感想が寄せられたという。
 同日、市役所静岡庁舎で会見した江崎新聞店(葵区)の江崎和明専務は「サービスを通じてリサイクル活動に貢献したい」と述べた。ただ、PTAや町内会が古紙の集団回収をしている場合は、そちらを優先して活用するよう呼びかけている。【賀川智子】

by Qlep静岡東部伊豆編集部 at 17:48 │comment (0)TrackBack (0)
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2007-06-19 (火)
6月19日の静岡ニュース          日記 /日常雑記

ブラジル人児童向けポルトガル語版、県警が作製・配布 /静岡

県警生活安全企画課が、小学生向け安全読本2冊のポルトガル語版を作製し、18日、県内のブラジル人学校などに配布を始めた。
 同課が2年前、日本語で作製した「ミオちゃんが危ない!」「ミオちゃんのおるすばん」の2冊をポルトガル語で作り直した。小学1年の主人公ミオちゃんが下校途中に不審な男に連れ去られそうになり、大きな声を出して逃れるなどの内容。ブラジル人児童の防犯教室に活用してもらおうと、それぞれ3000部を作製した。
 袋井市愛野東1のブラジル人学校「エスコーラ・コニェセール」(300人)では早速、この読本を使って防犯教室が開かれた。6〜8歳の67人が参加。読本の内容に沿って、いざという時に出す叫び声は、遊びの声と間違えやすい「キャー!」ではなく「ウォー!」とすることなどを学んだ=写真。
 同校の横山納代表(53)は「日本は安全な国だと思って来日するブラジル人が多いが、この本を通して、子供やその親にいざというときの対応を身につけてほしい」と話した。【平林由梨】


再生法申請、負債額47億円超 鶏卵販売の産宝商事も /静岡

帝国データバンク静岡支店によると、鶏卵販売の産宝商事(掛川市大渕、赤堀芳典社長)と、養鶏業の赤堀農場(同、赤堀武義氏経営)は18日までに、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債額は産宝商事が44億8000万円、赤堀農場が47億700万円。赤堀農場の負債額は今年の県内での最高額。
 産宝商事は61年創業。鶏卵販売では県内最大手で05年10月期には売上高35億8000万円を計上していた。しかし、各地での鳥インフルエンザ発生のあおりを受け、販売が落ち込み、飼料価格の高騰も経営を圧迫した。赤堀農場は61年設立で、同商事向けに鶏卵を販売していた。【鈴木直】


沼津市長が意欲−−県東部 /静岡

県東部の合併を視野に5市4町の首長と議長でつくる「東部広域都市づくり研究会」(会長・斎藤衛沼津市長)が30日、今年1月以来5カ月ぶりに開催されることになった。斎藤市長は18日の定例市議会で「研究会では政令市実現に向けて具体的な議論をしたい」と説明、各首長の意見集約に意欲を示した。伊山昭市議(フォーラム21)の一般質問に答えた。
 斎藤市長は県が沼津、三島市など3市3町の合併構想などを示したことに対して「東部にまずは50万人規模の都市が必要という考えだと思う。段階的に政令市を目指す考えは研究会の考えにも沿う」と述べた。【山田毅】


全国最少の定数7、12月選挙から適用 合併後在任特例が焦点 /静岡

来年11月に焼津市への編入合併を目指す大井川町議会は18日、議員定数を現在の14から7に半減する条例案を賛成13、反対1の賛成多数で可決した。今年12月2日の町議選から適用する見通し。全国町村議会議長会事務局によると、町議会の定数7は全国最少。今後は焼津市議会が合併後の11年2月の改選まで、7人が議員を続ける「在任特例」を容認するかが焦点になる。
 同町議会は05年12月に定数を16から14に減らす条例案を可決したばかり。今回の半減については、町長、議長とも「行財政改革のため」とするが、合併直後に少しでも多く町議を残したい意図があるとみられる。在任特例を適用するかどうかは今後の両市町議会の代表者同士による話し合いで決まる。特例を適用できなければ合併時に再び選挙して新議員を選ぶことになる。
 町議会では、7人での議会運営に不安を訴える反対意見もあった。今年12月の選挙から合併までの約1年間の運営について、池谷和夫議長は現在三つある常任委員会を一つにし、定例会での委員会の会議日程を現在の5日間程度から15日間まで増やす方針を示した。
 だが町民の中には、人数よりも議員の姿勢を懸念する声もある。町内の3保育園を一つに統合する問題では、住民の意見を聴取する機会なしに、3月議会で予算案を可決。町が初めて住民向け説明会を開いたのは6月議会の委員会で関連の補正予算が可決された後の今月9日だった。「大井川の子育てを考える会」の佐藤新治代表は「定数が減っても、姿勢が変わらない限り問題は同じだ」と話している。【稲生陽】


62年 戦災死者を慰霊 /静岡

「浜松大空襲」から62年たった18日、浜松市戦災遺族会(飯田末夫会長)は、浜松城公園内の慰霊碑前で戦災死者慰霊祭を開いた。あいにくの小雨の中、遺族ら約130人が参列し、献花台に手を合わせた=写真。
 市中央図書館の資料などによると、空襲は1945年6月18日午前0時12分、米軍のB29爆撃機約100機が飛来し、6万発以上の焼夷(しょうい)弾を投下。約1700人が死んだという。その後も艦砲射撃などがあり、終戦まで3000人余りが亡くなった。
 16歳の兄と20歳の姉を亡くした元教員で同会代表の橘康世さん(72)は「灰燼(かいじん)に帰した焼け跡に立ったとき、戦災のむごたらしさを嫌というほど思い知った。互いに手を取り合い、戦争体験の風化を止めて御霊(みたま)の慰霊と致そう」と述べた。【竹地広憲】


休廃止は24事業、職員118人が純減−−行革会議に見直し案 /静岡

熱海市の行財政改革会議は18日、市役所内部で検討した伊豆山支所廃止(09年度)など市民サービスの見直し案などの部会報告を受けた。
 廃止または休止とされたのは24事業。またマリンスパあたみや起雲閣(市文化観光サロン)などの運営を外部委託することも盛り込んだ。
 職員数については、従来の第3次人員削減計画で、10年までに定年退職者の不補充などで67人削減を打ち出していた。しかし、斉藤栄市長が12年までの200人削減を指示したため、さらに2年分の定年退職者と通常退職見込み者を上積みし、12年に185人を削減するとした。ただ新たに67人の職員採用が不可欠で、純減数は118人になる、と報告した。【鈴木道弘】
……………………………………………………………………………………
 ◆廃止または休止事業
 障害児を守る親の会への補助金と一日保育業務委託廃止(08年度)▽渚地区の市街地再開発事業の一時中断▽熱海駅舎改築計画の一時中断▽初島など遠隔地への光ファイバー網整備の休止▽親水公園に関する光の回廊構想などイルミネーション整備事業の休止▽網代の小山臨海公園のプール建設など全体計画の見直し▽高齢者バス乗車券購入助成の廃止(08年度)など


塀の中の風景/4 乏しい社会の受け皿 /静岡

◇出所後、路上生活者も
 5月26日午前9時過ぎ。刑務所の正門が鈍い金属音をたてて開いた。刑期を終えた20代と30代の男性2人が塀の外の世界へ戻る瞬間だ。右手には荷物の入った紙袋を持ち、表情は硬い。「二度と戻ってこない」と心に決めての出所だ。しかし、出所者を受け入れる社会の体制は整っていないのが現状だ。
 「浮き浮きする気持ちはあるが出てからどうしていいか分からない」。今月下旬の出所を控えた受刑者(64)はこう打ち明ける。殺人未遂で約3年間服役した。出所時に受け取る作業代は数万円程度。「所持金を考えると外に出て3、4日しかもたない」。頼るべき家族はいない。「まず仕事をどうにかしないと……」。その後の言葉が続かなかった。
 昨年の静岡刑務所の満期出所者268人中、半分以上の146人は引受人がなかった。受刑者の中には、年齢や体力的に就職が厳しい人も多い。刑務所側も昨年7月から就労支援策としてキャリアコンサルタントを採用し、出所前の就職相談を始めたが、全員が就職先を見つけられるわけではない。
 静岡市内の建設会社は、元受刑者を継続的にアルバイト採用する。しかし社長(51)は「正規雇用となると二の足を踏む」と本音を明かす。以前社員として採用した元受刑者が窃盗容疑で逮捕された経験があるからだ。
 「突然、警察から電話がかかってきて驚いたよ。信頼していただけにショックは大きかった」
  ◇  ◇  ◇
 昨年11月中旬、窃盗罪で服役した男性受刑者(当時69歳)が満期出所した。ところが、今年2月下旬に静岡市内のスーパーで茶など約4060円相当を万引きした容疑で逮捕され、3月中旬に静岡刑務所に未決収容者として戻ってきた。刑務所によると、出所後、男性は家族に受け入れられず、就職もできなかったため、路上生活者になっていた。入所時の所持金は約150円しかなかったという。
 出所者の社会的な受け皿は乏しい。出所者の自立を支援する機関として全国に更生保護施設が101あるが、県内では静岡県勧善会(静岡市駿河区)など2施設しかなく、成人の入所定員は20人程度。滞在期間も原則半年以内に限られている。
 ある刑務官(45)は「家族構成や所持金、作業態度などの状況を見れば、その受刑者が刑務所に戻ってきそうかどうかは分かる」と言う。だが、刑期を終えた受刑者は社会に送り出さなくてはいけない。刑務所はそのジレンマに苦しんでいる。

by Qlep静岡東部伊豆編集部 at 08:35 │comment (0)TrackBack (0)
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